台風の影響で改めて自然災害と対策について考えました。

 

 

3.11のときのこと、よく覚えています。

テレビで、住宅が津波で流されていくのをただただ眺めて途方に暮れていました。

設計事務所でひたすら住宅設計の仕事がしたくてもがいていた頃。

私は今必死に何をしているんだろう?って、言葉に出来ない気持ちでいっぱいだった。

 

・・・

 

坂茂さんという建築家が避難所にプライバシーの必要性を感じ、

紙の筒と布で間仕切りを作る活動をされています。

紙で出来た避難所

坂さんのプレゼンテーションをYouTubeで改めて見ましたが、

私なんかが言葉に出来ない思いを行動というかたちでもって

訴えたり、見せたり、伝えたり、作ったりされていることに心打たれます。

 

「多くの人が地震で家を失っているのに多くの建築家は仮設住宅を作っていない」

「自然災害、例えば地震そのものでは人は亡くならない。建物が倒壊するから亡くなる。」

 

 

でも、目の前の仕事をこなすことで精一杯の自分。

 

必死に図面を描くことに気持ちが追い付かないこともありました。

いまでも喉の奥がツンとします。

 

 

この気持ちに整理はつけられないと思います。

 

 

 

ただ、

私に出来ることは、精一杯クライアントさんの為に設計する事、

そして自分の身を守る事。

 

 

年々被害を増していく台風の被害から、

災害グッズを見直しました。

 

 

以前に購入していた伊藤まさこさんの

「家事のニホヘト」という本にまさこさんの防災グッズが色々載っていました。

防災グッズなのにそれを見ると

 

「まさこさんだなぁ」

 

と思えるもの選びですよね。

 

 

私の防災グッズはまさこさんの様にまとまってはいませんが、

 

心細くなる時、希望が見えない時だからこそ、

自分らしい持ち物を

かさばらない程度に持っていたいと思いました。

 

自分の匂いがするものとも言えますでしょうか。

 

見ると、ほっこりしたり、前向きになれたりするちょっとしたもの。

 

 

わたしはドイツに留学していた時に最初に自分の為に購入した

大きめのハンカチを忍ばせました。

 

不安と期待と自信がごちゃ混ぜだったあの頃から

今までやってこれたんだもん。

 

これからも大丈夫。と思えることを願って。